王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
芭瑠くんって変なところ鈍感っていうか、乙女心わかってないというか…!
「もうお嫁にいけないよ……」
「僕がもらってあげるのに?」
顔を上げて見たら、悪気はなさそうな顔で相変わらずにこにこしてる。
いや、悪いことはしてないけど…こっちからしてみればかなりの重大事件というか…!
「ちゃんともらってくれる……っ?」
「安心して?芙結のぜんぶ僕がちゃんともらってあげるから」
「芭瑠くんにしか、あげないもん……」
「うん、もう可愛すぎていろいろ無理かも」
急に体勢を変えて覆いかぶさってきた。
「前までかなり抑えてたつもりだけど、もう我慢しなくていい?」
抑えてたって、
前からかなり暴走してた気がするのに。
「あ、で、でも…ホテル出ない、と」
なんだか芭瑠くんが危ない瞳をしてるから必死に胸を押し返してみる。