王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
触れ方がずるい……っ。
キスも甘すぎるくらいで、クラクラしすぎて自分を見失っちゃうくらい。
「……ダメって言うわりに甘い声出てるよ?」
「っ、」
「そーやって、僕のこと誘惑してるの?」
「ちが……っ」
ほら、また塞いで言わせてくれない。
今度は空いてるほうの手で、指を絡めて握ってくる。
「……なんか止まんない、欲しくなる」
タガが外れてしまったみたいで、求められてばかりで言葉どおり止まってくれない。
「もう、これ以上は……っ、したらおかしくなっちゃう、から……っ」
もう頭の中はパンク寸前で、耐えられない。
「……ここで我慢とか死ぬ気がする」
「し、死んじゃダメ……だよ」
「でも芙結が限界なら仕方ないね」
すると、やっと止まってくれて、わたしが横になるベッドに倒れ込んできた。
「ご、ごめんね、……その、途中で止めちゃって」
「……いーよ。止まんないといけないところだからね」