王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
今こんなことを深く考えても仕方ないので、切り替えて次の授業の準備をしようとしたときだった。
カーディガンのポケットに入れているスマホがブーブーッと震えてた。
ずっと続いていることから、たぶん電話かな。
それにしてもこんな時間……学校にいるときにいったい誰だろう?
何も考えずスマホを取り出して、
画面に表示されていた名前は━━━━柏葉さん。
すぐに応答をタップして電話に出た。
「も、もしもし?」
『突然申し訳ございません、柏葉でございます』
「あっ、はい」
『今お時間大丈夫でしょうか?』
なんだか、柏葉さんの声がいつもより深刻そうに聞こえるのは気のせい…?
「今は休み時間なので大丈夫です」
『そうですか……。では、簡潔にお話しいたしますので、落ち着いて聞いていただけますか』
心臓がドクッと嫌な音を立てた。
そして……。
『芭瑠さまが━━━……」