王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



もう気づけば11月に入っていた。


「ねぇ、芙結ちゃん?」

「なに??」


今はお昼休み。
いつもと変わらず詩ちゃんと席でお弁当を食べている。


「聞かないほうがいいかと思って聞かなかったけど……。栗原くんと何かあった?」

「っ、」


「ここ最近、芙結ちゃん明らかに元気ないし、栗原くんずっと休んでるし。……2人の間に何かあったのかなって気になって」


きっと今まで聞いてこなかったのは、詩ちゃんなりの気遣いかもしれない。


「あっ、もし話したくなかったら
無理して話さなくても━━━━」


詩ちゃんが話している途中だったけど、いきなりわたしたちの席の真横に気配を感じて。


「それは、芙結ちゃんが芭瑠のそばを離れることを選んだから……だよね?」


「み、どう……くん」

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