王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



「芭瑠くん?ちょっと離れてもらえないと動けないんだけども……!」


お屋敷に着いて、家から持ってきた荷物を整理してるんだけど、くっつき虫みたいに芭瑠くんが邪魔してくるので進まない。


「いーよ、動かなくて」

「いや、でも……きゃっ」


あぁ、簡単にベッドに押し倒されちゃうし。
そのまま芭瑠くんが覆い被さってきちゃうし。


「お、落ち着いて芭瑠くん……って、どこ触ってるの!?」

「ん?どこか言っていいの?」


「やっ、ちょっダメだけど……っ。服の中に手入れちゃダメだってば……!」


胸板を押し返すけど、力になってないから全然きかない。


「もう……んんっ」

「……はぁ、可愛すぎて無理」


いつもより強引に唇を塞がれて、
いまだに息をするタイミングがつかめない。


「……息止めちゃダメだって」

「ぅ……でも……んっ」


苦しいのに、この苦しさがなんだか気持ちいいっていうか……、変な感覚。

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