王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。



「背中向けたら余計したい放題なのに」

「ひぇ……っ」


背中を向けて逃げられたと思ったのに、逆に後ろから覆われて逃げ場がなくなっちゃった。


すると、お風呂のほうから音楽が流れてきて、チャンスだと思って再度身体の向きをくるっと変える。


「あのっ、お風呂……!」

「一緒に入りたい?」


「ち、ちが……っ」

「芙結から誘ってくれるなんて積極的だね」


いや、だから違うし、
なんでわたしの声が聞こえてないの!!


「はい、服脱がせてあげるから腕上げて」

「ま、まってまって!!」


「いーじゃん、入ろうよ」

「無理です無理です……!」


さっきも言ったけど、とても褒められるようなスタイルじゃないから!


「あの、ほんとにわたしの身体とか見たら芭瑠くんぜったい幻滅するから……!」

「なんで?」


「だって、男の子は胸が大きい子のほうが好きでしょ……っ?」

「さあ。僕はなんでもいいけど」

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