王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
そして、ようやく落ち着いて話ができる空間が出来上がった。
「あ、あの……すみません、今この状況が全く理解できてないのはわたしだけですか?」
芭瑠くんと柏葉さんを見ながら言うと。
「柏葉がちゃんと説明しなかったから芙結が勘違いして脱走しちゃったからね」
「それはわたくしが悪いですが。芙結さまにお話もせずにいきなりベッドに押し倒す芭瑠さまもどうかと」
「何言ってんの。芙結はもう僕のものになったんだからいいでしょ」
「ちょ、ちょっと待って芭瑠くん!
あの、さっき言ってた結婚の話って……ホント、なの?」
まだ半信半疑で信じられない。
でもそれを全て跳ね除けるように芭瑠くんは、はっきりと言った。
「もちろん、芙結は僕と結婚するんだよ」
どうやらこれは覆らないみたいで。
いったいどういう流れでこうなったのか、柏葉さんがしっかり説明をしてくれた。