王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
「……ダメ?」
ダメって聞いてくるけど、ぜったいダメって言わせないような聞き方。
「ぅ……だ、ダメ……じゃない、です」
これから先を考えられるほど余裕がないわたしが取る選択は、この一択しかない。
わたしがそう言うと、芭瑠くんはとても嬉しそうに優しく笑った。
「芙結ならそう言ってくれると思った」
そして、身体を引かれてそのまま抱きしめながら耳元でそっと……
「これから、とことん甘やかしてあげるから」
甘くささやいた。