王子系幼なじみと、溺愛婚約しました。
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時間は過ぎるのが早く、あっという間に夜の9時。
わたしは今日あった授業の復習も兼ねて、もらったばかりの教材をテーブルに広げてお勉強。
ちなみにわたしの隣にはちゃっかり芭瑠くんが座ってる。
「どうだった?新しい学校生活は」
「なんとかできそう……かな。仲良くできそうな女の子の友達もできたし、それに芭瑠くんのお友達の佳月くんもいい人そうだし」
シャープペンを握りルーズリーフにまとめていると。
「……ねぇ、芙結。いま僕すごく怒ってる」
「んえ?」
手を強く引かれたせいで、握っていたシャープペンが離れてテーブルに落ちる。
「あーあ、すごく嫌だ、怒った」
「え、えぇ!?ど、どうして??」
今のどの辺に芭瑠くんを怒らせる要素があったのかなと、必死に頭を悩ませるけど浮かばない。