好きだとか、嫌いだとか。
その頃茜は、不整脈の傾向があるため、ストレスをあまり溜め込まず、きちんと薬を服用していれば、ある程度は命に関わることは無い。

と言われたらしい。






だけど、私達の父は、最低だった。




茜の病気の宣告をされる約1年前に、妻、私たちからみてお母さん にあたる人が亡くなった。




死因は交通事故。





母が青信号で歩道を横断中にカーブですべったトラックと激突した。



ドライバーの方もかなり重症で、大事故になったと言う。




私達のお母さんが亡くなってから、父はお酒に逃げていた。その頃から茜に虐待続けていたらしい。




最初の半年は、私もそれに気づいてあげられなかった。


茜いわく、父は最初、茜を怒鳴り散らしたり、閉じ込めたりと言う形にして証拠の残らないことをしていた。そしてのちに暴力に発展していった。



なぜそれに気づけたかと言うと、ある日茜が風邪気味で寝込んでいた時、裕也が聴診したのがきっかけだ。



腹部に大きな痣や、タバコを押し付けられた痕、刃物か何かで刺された切り傷まであった。




おかしいと思った裕也は父に問いかけ、父が暴力を奮っていることに気づけた。



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