世界No.1の総長と一輪の花 1.5
*
バレンタイン前日。
俺は花莉と夕飯の買い物へ行った。
「今日何食べたい?」
花莉にそう聞かれて思わず
「チョ…じゃなくて……ハンバーグ」
チョコ、と答えそうになった。
…危ねぇ。チョコのことばっかり考えてたせいで言うところだった。
花莉は頭の上にはてなマークを浮かべながらも
「ハンバーグこの間つくったばっかりだけどいいの?」
と聞いてきた。
俺は全力で頷く。
「花莉のつくったハンバーグ美味すぎるからまた食いてぇなって」
これはもちろん嘘ではない。
まじで美味いんだ。
「わかった!ハンバーグにするね!」
ご機嫌な顔でスキップをする花莉。
…可愛い。けど、転ばないか心配だ。
俺は買い物カゴを持って花莉について行った。