世界No.1の総長と一輪の花 1.5
「っていうか掃除は俺がやるから───」
「だめ!!!掃除も洗濯も私がやるの!!!」
ずいっと顔を近づけてくる花莉。
近すぎて、一気に心臓が暴れ出す。好きな女の子の顔がこんなに近くにあって、こんなに可愛いエプロン姿なんだから。
俺は心をおちつけるために、花莉から目を逸らして一呼吸してから
「………だめ。花莉は料理担当。わかった?」
鼓動を落ち着けようとしただけなのだが、ひどく冷たい声になってしまった。
あっ、と思った時には
「…無理言ってごめんね」
彼女は小走りで部屋を出ていった。
部屋に1人、取り残された俺は……
自分の中で反省会。
今の言い方は良くねぇだろ……
絶対怒ってると思われた……
傷つけたかも…