君は同期で幼馴染で××で
「予算はどうする?」

「それなんだけど、家賃は僕に払わせて」

「えっ?どうして?折半するべきでしょ?」

「だって、この先結婚して子どもが生まれたら、真紀ちゃんはどう働くかわからないでしょ?僕としては、専業主婦でもかまわないんだけどさ」

なに人生設計をさらっと語ってるんだ……
でも……陸はちゃんと私との将来を考えてくれてるんだ。

「陸。私ね、仕事は好きだから続けたい」

「うん。いいと思うよ」

「でもね、結婚して子どもができたらどうしたいかまでは、まだ考えられない」

「あたりまえだよ。ていうか、真紀ちゃんがそうやって僕との未来を考えてくれるなんて、すごく嬉しい」

ああ。またそうやって頭をグリグリすりつける。だめだ。これを可愛いとか愛しいとか思ってしまう。
これまて、陸の女の子をキュンキュンさせるような笑顔とか、仔犬のような目とか、どうして普通に見ていられたんだろう。

「私も、陸が私とのことをいろいろ考えてくれて、すごく嬉しいよ。じゃあ、昼ごはんを食べたら行ってみようか」

「そうだね。なんか、楽しくなってきたよ」


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