君は同期で幼馴染で××で
課内で私達2人は、長い間付き合っている恋人だと認定されてしまった。私がいくら否定しても、肝心な陸の態度が……酔うたびにあまえてきたり、普段から何かと私にかまおうとするから、誰も信じてくれない。

唯一、同期で同じ課に配属されて仲良くなった、木元美香だけは信じてくれたけど……




入社して、半年以上が経った。
食堂で美香と昼食を食べるのが、習慣になっていた。
タイミングが合えば、陸や他の同期も一緒に食べている。

今日は、美香と2人でのランチになった。

「……でもさあ、あれだよ真紀。もうこのまま、恩田とくっついちゃえばいいじゃん。今好きな人はいないんでしょ?」

サバサバ系の美香が、ストレートに言ってくる。

「好きな人はいないけど、だからって付き合うのは違うでしょ?それに、陸には長年想い続けている人がいるのよ。本人が言ってたもん」

「それさあ、詳しく聞いたことはあるの?」

「ん?ないよ。無神経に聞いていいことじゃないかと思って」

「いいじゃん、聞いてみれば。案外、その人って真紀のことかもよ」

「まっさかあ」


< 62 / 150 >

この作品をシェア

pagetop