君は同期で幼馴染で××で
なんだかんだ忙しくすごしていたら、あっという間に入社して2年ちかくが経っていた。
陸との関係は、相変わらずだ。

「真紀、今日の同期会は行ける?」

「うん。行くよ」

美香に聞かれて返事をした。
私達同期は、2月に1回ぐらいのペースで同期会を開いている。
今日は年度末間近ってこともあって、2年目を終えた慰労会の意味も兼ねている。

「恩田は?」

「行くって言ってたよ」

「じゃあ、ほぼ全員参加かな」

会場は、会社の最寄駅にある居酒屋だ。仕事が終わった人から、各自でお店に向かうことになっている。 



「真紀ちゃん、一緒に行こう!!」

会社を出た途端に、陸が声をかけてきた。

切り替えがすっかり上手くなった陸は、最初に約束した通り、社内では〝相川さん〟と呼び、会社を出たら〝真紀ちゃん〟と呼ぶ。
同期会は仕事じゃないからって、〝真紀ちゃん〟と呼び続けてきたから、周りもすっかり慣れてしまっている。


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