君は同期で幼馴染で××で
トーストに、サラダとスープとヨーグルトという、簡単な朝食を終えて、一息ついた。

「そろそろ部屋にもどろうかな」

と、立ち上がる陸の服の袖口を、無意識のうちに掴んでいた。

「ん?真紀ちゃんどうしたの?」

急に顔を近づけられて、ドキンと胸が跳ねる。なんだか気恥ずかしくて、顔が赤くなっていくのが自分でもわかって、下を向く。

「ご、ごめん。なんでもない」

パッと手を離す。
私の態度に、まだ震えているとでも思ったのか、陸がますます顔を近づけてくる。だから、こちらもますます顔が赤くなってしまう。

「えっ!?」

陸は私からパッと離れて、片手で口元を覆っていた。私は俯くことしかできない。

「ま、真紀ちゃん。顔が真っ赤」

そういうこと言うかなあ。
若干イラッとして、顔を上げた。

「えっ!?」

陸も、負けじと真っ赤な顔をしていた。

「り、陸だって……」

「あたりまえだよ。真紀ちゃんのそんな可愛い顔を見せられたら……」

「か、可愛いって……」

戸惑っていると、陸が私の方に向き直る。

< 78 / 150 >

この作品をシェア

pagetop