君は同期で幼馴染で××で
「真紀ちゃん」

いつになく優しく名前を呼ばれて、陸を見つめた。陸はすごく真剣で、でも、すごく優しい目で私を見つめていた。

「真紀ちゃん。もうそろそろ、言っても大丈夫だと思うんだ」

なんのことかわからず、首を傾げた。

「真紀ちゃん、僕もうずっと前から真紀ちゃんのことが好き。大好き。幼馴染とか家族としてとかじゃなくて、1人の女の子として、ずっと真希ちゃんが好きだった」

そう言うと、そっと私を抱きしめた。

「急にビックリするよね。ごめん。でも、そんな顔を見せられたら、もう我慢の限界だった」


陸が私のことを……好き?



これまでの陸とのやりとりが思い起こされる。陸はずっと好きな人がいるって言ってた。でも、絶対に逃したくないから、確信が持てるまで告白はしないって……その相手が私だったなんて……



「陸……ありがとう。そんなに長い間、私のことを想っていてくれたんだ」

「そうだよ。真紀ちゃんったら、全く気付いてくれないんだから」


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