君は同期で幼馴染で××で
「ちなみに、いつから?」

「うーん。うちの母さんは、小学校の頃には気付いていたよ。だから、進学の時も好きにしていいって、応援してくれてた」

ひぃ……
おばさん、大事な息子の将来を、私と一緒がいいだなんて、そんな理由で許可しちゃダメでしょ。

「真紀ちゃん、考えてることを全部口にしてるよ」

「えっ?喋ってた?」

「うん。それにね、僕にとってはそんな理由なんかじゃなかったよ。一番大きな理由だよ」

「そ、そうですか……」

「真紀ちゃん、引いてる?」

陸が瞳を潤ませながら、下から覗き込んでくる。なんだか、見捨てないでって訴える仔犬みたい。こんなの散々見慣れている私には、なんでもないはずだったのに……なんか、胸の奥がキュンキュンする。

「ひ、引いてなんかいないよ。驚いただけ」

「そう。よかった」

ああ……その笑顔も、これまでならなんとも思わなかったのに、陸のことを好きだと自覚した途端、すごい破壊力なんですけど……ドキドキしすぎて苦しいぐらいだ。

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