君は同期で幼馴染で××で
数回の呼び出し音の後、相手が出た。

「もしもし、陸。どうしたの?」

うわっ、おばさんだ……

「大事な報告があるんだけど」

「えっ?なになに?もしかして、もしかする?」

「そう。そのもしかしてだよ」

なに、その意味不明な会話は。しかも、陸の話す語尾には、確実に音符マークがついてる。それぐらいのはしゃぎっぷりだ。

「そこに真紀ちゃんもいるの?」

「うん。スピーカーにしてるから、全部聞こえてるよ」

「真紀ちゃーん!!ついにうちの娘になってくれるのね。ありがとう。陸のことよろしくね。」

おばさん……スピーカーなんだから、叫ばなくても……って……

「えっ?娘!?」

「母さん、気持ちはわかるし僕も早くそうなって欲しいけど、まだ付き合いにOKもらったばかりなんだ」

「そうなの?でもまあ、時間の問題でしょ?楽しみにしてるわ。あっ、お父さんにも知らせておくわね」

「うん。よろしく。じゃあ、真紀ちゃんちにも報告しておくね」

って、おい!!おじさんにも報告って……

「ね、真紀ちゃん。うちの家族は、みんな真紀ちゃんのことを歓迎してるんだよ」

「な、なんか、私の知らないところで、いろんな話が進んでそうだね」

< 89 / 150 >

この作品をシェア

pagetop