君は同期で幼馴染で××で
「陸さん……私が思ってる以上に、お互いの家族と通じ合っているみたいですね?」

「真紀ちゃん、口調がおかしいから」

「おかしくもなるよ!いつのまに、こんなことになってたんだか……」

「そんなの、昔からに決まってるでしょ?
あっ、そうだ!直人くんにも報告するんだった」

再び電話をかけ始める陸。

「もしもーし。陸君どうしたの?」

「ああ、直人君。僕、やったよ!!」

「マジかあー!!」

なんでこれだけの言葉で正確に伝わるのよ……
ていうか、本当に伝わっているのか?

「陸君、本当に姉貴でいいの?」

伝わってたわ……

「もちろん。真紀ちゃんじゃないとダメだって、直人君も知ってるでしょ?」

「まあね。陸君の趣味をとやかく言うつもりはないけどさあ。でも、姉貴だよ?
どうせ今、横にいるよね?」

「うんそう。スピーカーにして聞いてる」

「姉貴?姉貴のこと嫁にもらってくれる奇特な人なんて、陸君以外いないんだからな。逃げられないように捕まえておけよ。あと、完全に外堀埋められてるからな」

「ちょっと!なによ、その言い草」

「直人君、真紀ちゃんほど可愛くて、僕の心を掴んで離さない子はいないよ」

「あーはいはい。よかったね、陸君」

弟……棒読みだな。

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