君は同期で幼馴染で××で
陸の腕の中って、こんなに安心できる場所だったんだ。

「真紀ちゃん。僕、これからも全力で真紀ちゃんのことを大切にする。だから……」

体を離して、私の目を見つめた。

「結婚を前提に、僕と付き合って」

昨日まではただの幼馴染だった陸に、こんなに熱く見つめられたら恥ずかしいって思うのに、目を逸らすことはできない。
陸はずっと長い間、私のことを想っていてくれたって思うと、言いようのない愛しさが、私の中に生まれてくるのがわかった。だから、自然と素直に返せた。

「うん」

私の返事を聞いて、再び強く抱きしめてくる陸。私もその想いに応えるように、陸の背中にそっと両腕を回した。




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