恋の予言【短編】
4章
☆
あれから1ヶ月後――
芳乃の母は明人の父と再婚した。
芳乃と明人は顔を見合わせた。
「ねぇ、アイツが言ったこと、当たったわよ」
「・・・あいつ、マジで超能力者だな」
明人はニヤリと笑って、
「じゃあ、お前があいつのモノになる日もくるってことか」
「殴られたいの?」
芳乃は顔を真っ赤にして怒ったが、実際は明人と同じ事を考えていた。
アイツの予言はよく当たる。
――最近、毎日のようにアイツに会ってる。
偶然か?
それとも―――これを運命とでもいうのだろうか?
「おじさん、母さんをお願いします」
芳乃は深々と頭を下げた。
「そんな、芳乃ちゃん。頭を上げてくれよ。――これからみんな家族だよ。仲良く頑張ろう」