始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
2人だけの甘く濃密な時間
『もう帰るのか?』


『あ、あの…』


あまりにイケメン過ぎる月城先輩の姿に、威圧感を感じて、ちょっと後ずさりした。


美咲は、そんな私の肩を叩いて、ニヤニヤしてさっさと帰ってしまった。


嘘…私、どうしたらいいの…?


入口辺りに立ってる私達の周りには、今、誰もいない。


こんなイケメンとツーショット!!


これって、絶対にバランス悪いよ。


『穂乃果、これから時間ある?』


『え?時間…』


私がまだ言いかけてるのに、月城先輩は、


『あるなら、俺に付き合って』


そう言って、私の腕をサッと掴んで、そのまま店を出た。


『あ、あの、本当にどうしたんですか?どうして私なんかに声かけるんですか?』


思わず聞いてしまった。


その瞬間、先輩は、私の腕を離した。


『穂乃果の髪。俺に触らせて』


え??


『か、髪の毛ですか?』
< 10 / 230 >

この作品をシェア

pagetop