始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
お見合い相手は本当に素敵な人~悠人side~
『こんばんは、お邪魔します。本当に…来てしまいました、良かったですか?』


『いらっしゃいませ。もちろんです、お待ちしておりました。さあ、こちらへどうぞ』


氷野さんは、仕事終わりで疲れてるにも関わらず、店に来てくれた。


2人だけの空間で、俺は、氷野さんの髪をカットしていった。


『かっこいいナチュラルショートの黒髪。眼鏡も良くお似合いになりますね』


本当に、そう思った。


普段から、お客様に対して、絶対に嘘は言わないようにしている。


でも、良いところは、積極的に口に出している。


氷野さんは…


間違いなく、女性にモテるタイプだ。


穂乃果が言ってた…


彼は、東京大学法学部出身でものすごく秀才だって。


経済力があって、穏やかで、頭が良くて、背が高い眼鏡男子のイケメン。


モテない訳がない。


でも、きっと…


穂乃果を好きになった時から、他の女性は見ていないんだろう…
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