始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
輝くんの表情が、だんだん切なさを増していく…


『店にいて、穂乃果さんがどんなに近くにいても、思いを伝えることも、好きだって言うことも、あなたに触れることさえ出来ない…』


輝…くん…


『…つらいです…あなたの前で強がってみせても、1人になると僕は…本当に…ダメなやつです。こんなストーカーみたいなことして、最低ですよね。本当に…ごめんなさい』


私は…輝くんのこと、ずっと弟みたいに思ってた。


きっと、たぶん、これからも同じ。


だけど…


こんなにも、一生懸命思いを伝えてくれて…


胸が熱くなるくらい、すごく嬉しかった。


その思いと同時に、私の口から言葉が飛び出していた。


『輝くん…本当にありがとう。私のこと、そんな風に思ってくれて。すごく嬉しい。私も、本当に…輝くんのこと、好きだよ。だけど…だけどね、私、輝くんに黙ってたことがあるの』
< 126 / 230 >

この作品をシェア

pagetop