始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『…穂乃果ちゃんは、悠人さんのいとこじゃないってことですか?私達に嘘ついて、本当は2人、付き合ってたってこと?自分の恋人をアシスタントにして?そんな馬鹿なことって』


取り乱した様子で、畳み掛けるように、そう聞いて来た。


『みんなには、申し訳ないことをした。確かに、彼女はいとこではない。嘘をついてしまったことは、反省している。でも、穂乃果は何も悪くない。俺が全て…悪い。それと、アシスタントにしたのは、彼女に、その才能があると信じているからだ』


『最低。あの子、あんなすました顔して、ずっと私を騙してたのね。自分は悠人さんと付き合ってるって…私を見下してたんだわ。許せない』


梨花ちゃんの汚い言葉に、思わず耳を塞ぎたくなった。


『 あんな才能のない子、悠人さんがシャルムに連れて来た時からおかしいと思ってた…才能ある私を引きずり下ろして、あの子をアシスタントにして、公私混同もいいとこだわ!酷すぎる』
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