始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
食事も進み、お互いが少し打ち解けたところで、悠人は、急に真面目な表情になり、口を開いた。


『お父さん、お母さんに、改めてお話があります』


悠人…


いよいよ言ってくれるんだ…


私まで緊張して来た。


『あ、はい』


お父さんが、1口だけ、一気にお酒を流し込んだ。


やっぱり、わかってるんだ。


今から何を言われるのか。


そりゃ、そうだよね…


でも、お母さんは、目をキラキラ輝かせて、前のめりになって、悠人を見てる。


もしかして、ワクワクしてる?


『今日、お邪魔させて頂いたのは…』


その言葉に、お父さんまでが、少し体を前に突き出した。


そのまま、ガチガチに体が固まった感じがして、ちょっと笑えた。


『…私は、穂乃果さんと結婚をさせて頂きたいと思っています。必ず幸せにします。約束します。どうか、私を信じて頂き…穂乃果さんを私に下さい』
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