始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『ありがとう、うん、3歳になったの。毎日、元気に保育園に通ってる。輝くんは?違う店舗で頑張ってるんでしょ』


『…はい、今いるところにも、たまに悠人さんが顔出してくれて、声をかけてもらってます。悠人さん、毎日忙しくされてますよね、穂乃果さんは…寂しくないですか?』


『…そうだね。確かに忙しくて、なかなかゆっくり話せない時もあるけど…でも、家族でいる時は、私達のことだけ考えて大事にしてくれてるから…寂しいなんて思ってないよ。仕事の合間に、アンナは元気か?とか聞いて来たり、私が体調悪い時も、ずっと心配してくれたり。あんなに…優しい人はいないから』


その答えの後、ほんの少しだけ、沈黙が流れた。


『…そうなんですね…それなら…良かったです。悠人さんは、スーパーマンですね、僕には…とても…出来ない』


微笑みながら、それでも、どこか、寂しげな表情を浮かべる輝くん…
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