始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『…みんな悠人みたいには出来ない…だけど、輝くんは、今もちゃんと輝いてるよ。私にはそう見える。輝くんには、輝くんらしくいて欲しいな。それに、結婚して、家庭を持てば、必ず立派な旦那さん、パパに…なれるよ。私が保証するから』


『…ありがとう…ございます。あれからずいぶん経つし、穂乃果さんには、最高に幸せな家族があるってわかってます。悠人さんがいて、そして、アンナちゃんがいる。アンナちゃんも、きっとめちゃくちゃ可愛いだろうし。本当に…穂乃果さんの幸せが嬉しいです。でも…僕は…』


急に視線を落とす輝くん。


そして、すぐにまた、私を見て言った。


『あれから、僕のこと好きだって言ってくれる人も何人かいました。でも、どんなに告白されても、どんなに誰かを好きになろうと努力しても、どんなに…あなたを忘れようと頑張っても…僕の中から、あなたは出て行ってくれない。本当、自分でもどうしようもなくて…』
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