始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『…つまらない話をしてしまって。大事な休憩時間なのに、ごめんね』


『とんでもないです。恭吾さんのこと、私なりに…ずっと気にしてました…だから今日会えて、嬉しい報告をしてくれて、本当に良かったと思ってます。わざわざ、ありがとうございました』


キッパリとフラれて、次に進みたいなんて思っておきながら、実際にはこんなに傷ついてしまうなんて…


もしかして、穂乃果さんから、僕にとって何か嬉しい言葉が出るかもなんて…ほんの1ミリでも期待してしまっていたのか…?


情けないよ、自分が。


かっこ悪い…最低な男だ。


こんな男…


お見合い相手にも失礼だ。


いくら香織さんが僕を想ってくれてるとしても…


こんな僕に、幸せに出来る訳がない。


もう…どうにでもなれって…


本気でそう思ってしまった。


『もう、帰るよ。僕も会えて良かった。体に気をつけて、月城さんと…幸せになって』
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