始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
今回も、相変わらず素晴らしいセンスで、僕のカットをしてくれた月城さん。


こんなに完璧な人には、やっぱり、絶対に適わない。


最後まで、僕だけが情けなくて、ダメなやつだった…


月城さんに、丁寧にお礼を言った後、最後に、穂乃果さんにも挨拶したかったけど…


違うお客さんの接客をしていたので、仕方なく、会釈だけして、店を出た。


帰ってから、夜まで、自分なりにいろいろ考えていた。


22時を過ぎた頃、香織さんから連絡があった。


電話の向こうの声は…泣いていた。


僕に好きな人がいても、やっぱり付き合って欲しいと…


僕は、全て、包み隠さず、今日のことを話した。


穂乃果さんと一緒になれる確率は0パーセントだとわかっても…それでもまだ彼女を好きでいること、自分がこんなにも情けない男だと言うことも。


他にも全て…さらけ出した。


だから…付き合えないと…


そう、ハッキリ言った。
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