始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『いる前提で聞かれても…いませんよ、彼女なんて』


『嘘…輝くんみたいなカッコイイ人が?』


本気の驚き。


絶対モテるよね、この系統の顔は、きっと。


俳優さんやモデルにも、たくさんいるよ、このレベルの人。


『穂乃果さんに、カッコイイって言ってもらって嬉しいです。とりあえず、今日は、それで満足しますけど、やっぱり…僕は…いろいろ、この先も期待してしまいます』


『…?何を期待するの?』


『穂乃果さんのこと…もっと知りたいなって…美容師としてじゃなく、女性としてのこと…』


そこまで言って、輝くんは、ビールを飲み干した。


『ダメだよ、そんなに一気に飲んじゃ』


『すみません。ちょっと外の空気吸って来ます』


輝くん…


どうしちゃったの…


いつも、明るくて元気なのに…


後ろ姿が、少し…寂しそうに感じる。


女性としてのこと…って言ってたけど…


どう言う意味なんだろう?


輝くんが、私のこと…女性として見てるってこと?
< 59 / 230 >

この作品をシェア

pagetop