始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
その頃からめちゃくちゃイケメンだったけど…


今は、大人の雰囲気も加わって、すごく…


色っぽくて、魅力的だ。


イケメンしか似合わないであろう、ミディアムセンターパートヘアで、緩めのパーマ。


前髪は、少し長め。


そこから、見え隠れする美しい瞳…


私みたいな女性には、見向きもしなさそうな、そんなタイプ。


実際、学生時代は、そんなに会話したこと無かったな…


だから、私の名前を覚えてたことに、本当にびっくりしてる。


『月城先輩、お久しぶりです!先輩の美容院、すごい人気ですね』


美咲が、言った。


『ありがとう…ごめん、名前何だった?』


『えー!穂乃果は覚えてて、私の名前は忘れてるとか、悲しいです』


確か…美咲は、月城先輩に憧れてたんだよね。


『悪い…』


『いいです、別に。長野美咲です』


ちょっとすねて見せる美咲。


その姿も可愛い。


普通は…名前覚えるなら美咲でしょ、私じゃなくて。
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