始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
前回は、梨花さんが行ったらしくて、急に私が抜擢されたから、ちょっとお店の空気がおかしくて。


アシスタントは、悠人の技術を、間近で見れて、改めて学べるチャンスでもある。


だから、みんな、悠人に指名されたい気持ちがあるんだ。


なのに、私みたいな、最近来た女が選ばれたら…やっぱり納得いかないよね…


『穂乃果さん、良かったですね、アシスタントで月城美容専門学校に行けるようになって』


そう言ってくれたのは、輝くんだった。


歓迎会の夜のことは何もなかったみたいに、普通に話してくれて、ホッとしてる。


あの時は、本当に元気がなかったから…


『ありがとう…でも、あまり自信なくて』


『どうしてですか?穂乃果さんなら大丈夫ですよ』


私は、首を横に振りながら答えた。


『生徒からいろいろ聞かれるだろうし、悠人さんの実演のお手伝いも上手く出来るか不安だし、緊張しちゃう…』
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