始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『あの…私、梨花さんのセンス、すごいと思ってます。今回、悠人さんが私をアシスタントにしたのは、ただ、未熟な私に勉強させようと思ってくれただけだと思います』


『悠人さんの親戚だから優遇されてるってわけね。でも、決して、認められたなんて調子に乗らないことね』


梨花さん…


怖いよ…


そんな目をしないで…


最近の梨花さんは、私に対して、敵意をむき出しにしている気がする。


最初は、優しくしてくれてたのに…


悠人のことになると、本当に容赦なくキツイ言葉がぶつけられる。


今は、梨花さんのこと、少し苦手な存在になってしまったかも…


『悠人さんのアシスタントとして、しっかり頑張ります、勉強させて頂きます。失礼します』


私は、丁寧に頭を下げて、すぐに帰った。


何だか、どっと疲れてしまった。


それでも、帰ってから、悠人に渡された資料に目を通して、必死に勉強した。
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