始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
悠人のアシスタントとして、失敗しないよう、頑張りたかった。


せっかく…私を選んでくれたんだから…


美容学校の頃は、まさか自分がアシスタントとして生徒に教える立場になれるとは、思いもしていなかった。


みんなの憧れの講師とアシスタント。


特にあの頃は、悠人の存在に、周りの女子がいつも色めきだっていたな…


でも、私は…ちょっと怖いと思ってた。


もちろん…カッコイイとは思ってたけど、遠くから見ていられたら、それで全然良かった。


いわゆる、恋愛感情のない、憧れ。


美咲は、結構、ちゃんと好きだったみたいだけど…


実際、イケメンでお金持ちでクールな先輩に、告白することは、相当勇気のいることだったと思う。


あの美咲でさえ、最後はあきらめていたから…


手の届かない、本物の王子様。


その人が今、私のすぐ近くにいるんだから、本当に人生何が起こるかわからない。
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