始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
『あなたは素敵です。私なんかに…なんて言わないで下さい。僕は…』


ほんの少しの沈黙。


『…穂乃果さんに片思い出来るだけで…幸せです。シャルムにいれば、ずっと一緒に居られるし。例え…弟みたいにしか見てもらえなくても…それでも、僕は…』


胸がキュゥって、熱くなった…


『ごめん…私、なんて言ったらいいのかわからないけど…本当に自分に自信なくて、だから、輝くんの告白も信じられなくて…』


『どうしてですか?穂乃果さん、そんなに可愛いのに、全然自信持っていいですよ』


『…可愛いくないよ…自信なんて…そんな簡単に持てない』


『僕だって、自分に自信なんてありません。毎日、悠人さんみたいなキラキラした人を見てたら、余計に自信なくします。でも、穂乃果さんは違う。僕にとったら、穂乃果さんは、可愛くて、優しくて、素敵で、一緒にいるだけで癒されて…こんなにも誰かを好きになったのは、本当に初めてなんです。あなたが、僕の人生の中に入って来てから、ドキドキしたり、不安になったり、でも、本当、毎日が楽しくて、幸せで…穂乃果さんのおかげで、僕は自分に自信がないことも、少し忘れられるんです』
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