始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
時間が経つにつれて、みんな、お酒が回って来たみたいだった。


酔ってはしゃいだり、踊り出したり、歌い出す人が出て来た。


こういうの、本当に苦手。


早く帰りたいな…


『穂乃果、じゃあ、私、そろそろ帰るね』


『あ、私も帰る!』


良かった、助かった、美咲と一緒に帰ろう。


『何言ってるの!穂乃果は、月城先輩と話さなきゃダメだよ。私は先に帰るから。ちょっと待ってて』


美咲は、そう言って、月城先輩を呼びに行った。


『ちょっ、ちょっと待ってよ、わざわざ呼びに行かなくていいのに…』


思わず出た言葉。


恥ずかしいよ…


もし、からかわれてるだけで、


『本気にしてたのか?』


なんて、言われたら…


そっか、あれ、本当に冗談だったのかも。


私をからかってただけなんだよ、きっと。


ドギマギしてたら、向こうから、美咲が先輩を連れて戻って来た。


どうしよう…


何て言ったらいいんだろう…
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