極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
「流星さん、叶さんを連れ出した方が」
更に説教をしてやりたいところだったが秀弥に止められ俺は風雅を離した。
後は私がと言う秀弥に後を任せ、叶に近付く。少し痩せたか?久しぶりに見た叶は前にも増して華奢になった気がする。声を掛け肩を揺すってみるが反応が薄い。
叶を抱き上げると体が冷えてるようで冷たかった。そのまま出口へと向かうと風雅が前を塞ぐ。
「叶をどこに連れてくのさ!」
「お前には関係無い。散々迷惑かけたこの落とし前は自分でつけるんだぞ風雅。大人になったんだからできるよな?」
ぐっと言葉に詰まる風雅を残し、ラウンジから出ていく。
「はいはい、風雅さんもこちらに来てください」
みんなもこっち並んで〜と、秀弥が軽くみんなを集め整列させた。
これから俺よりもネチネチとしつこい秀弥の説教が始まる。秀弥は誰より怖い相手だ逃げることは叶わない。風雅も友人達もこれで懲りることだろう。

エレベーターを待ってる間に素早く電話をして叶を抱き直した。
「う…ん…」
起きる様子のない叶にため息が出る。
叶の寝顔を見ながら少し…いや、かなり俺は怒っていた。
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