極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
関係が壊れるとき

叶side

温かい何かに包まれゆらゆらと揺れる浮遊感が心地よく、まるで雲の上に乗ってるよう。
すると雲に突然穴が開き急降下!
きゃあ〜っ!と、悲鳴を上げる間もなく、ボン!と何かの上に落ちて跳ねたものだから私は咄嗟に目を開けた。
「きゃっ!………は?」
そこはふかふかの雲の上……ならぬベッドの上。
何が起こったのかわからない私は目の前に流星さんがいることに驚いた。
「りゅ…え?な…?夢?」
アワアワと言葉が出ずに頭を上げ半分起き上がった私に流星さんは腕を組み仁王立ちで見降ろしてきた。
流星さんはなぜかかなりの御立腹のようだ。いつにも増して碧い瞳からヒューッと吹き荒ぶ冷気が私の体をぶるりと震えさせる。
こんなに怒ってる流星さんは初めてで今までで一番怖い!カタカタ震えていると、徐に流星さんの手が伸びてきた。それは目の前までやって来て狙いを定めて弾き出される。
ペシッ!
「痛っ!」
思いっきりデコピンされて痛くて涙が出る。
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