極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
風雅さんは私など襲わないとわかってるけど、流星さんはどうなんだろう?私の事はいつまでも子供と思って見向きもしないのだろうか?
私はもう大人だ。それをわかってくれるにはどうしたらいい?
真上から見降ろしてくる瞳はやはり星のように碧く光って私を惹き付ける。この瞳が私だけを見てくれたらどんなに幸せか……。
新山さんとの婚約が決まった流星さんにもう逢えなくなると思うと辛い。その前に一度だけ、わがままを聞いてもらいたい。私は一世一代の勇気を出す決意をした。
「流星さんは私を襲う気にはなれないですか?」
「…何を言っている?」
鋭くなる視線に耐えながら私は思い切って言ってみた。
「私は、流星さんなら襲われてもいいです」
息を呑む流星さんを私は見つめ続けた。
流星さんが私を好きになってくれるなんて思ってないけどたった一夜の過ちでもいい、流星さんを独り占めできるのなら私は全てを流星さんに捧げたい。
「お前は、何を言ったのかわかってるのか?酒の勢いだと笑うこともできないぞ?」
「もう酔ってません。私は真剣です」
ホントは酔ってるかもしれない。じゃなきゃこんなこと絶対言えない。
「馬鹿な…酔ってる奴ほど酔ってないと言うんだ」
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