極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
覆いかぶさる身体が離れていこうとするから私は流星さんの腕にしがみついた。
「私は本気です!流星さん今日は私の誕生日です」
「そんな事は知ってる」
そっぽを向かれ吐き捨てられた言葉は冷たくて挫けそうになるけど私は話しを続けた。
「だから今日だけ私のお願いを聞いてください」
そう言うと流星さんはこちらを見た。
怒気を含む碧眼は私を氷柱で貫くように睨み一瞬震えた。
「あ…明日になったら今日の事は全て忘れて下さっていいですから…だから流星さん、私を抱いてください」
言った瞬間、カッと見開く瞳が光ってあっという間に私はベッドの上に押さえつけられてた。
「冗談が過ぎるぞ?俺をからかってるのか?」
「からかってません私は本気だと言ってます」
「嘘を言うな。こんなに震えてるくせに」
「ち、違います…これは寒くて…」
押さえつけられてる手は小刻みに震えている。流星さんに誤魔化しは効かない。でも負けじと私は流星さんを見つめ続けた。
「お前は自分の置かれてる状況をわかってないだろ?こんなことしてただで済むと思うか?」
「わかってます!私は流星さんに拾ってもらったただの家政婦で、流星さんから見たらただまだまだの子供で…抱く気なんて無いだろうけど…」
「違うだろ?お前は俺より10も若くて、望さんの大事な妹で、望さんの代わりにお前を守るのが俺の役目だった。その関係を壊すのか?こんなことをして後悔するのはお前だぞ?」
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