極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
「ho!kimono!yamatonadesiko!」
外国人のご夫婦らしき二人に呼び止められ「Can I take a picture?」と写真撮ってもいいか聞かれ写真を撮られた。
ここは全世界に日本の伝統を紹介する施設でもあるから外国人が多いのだ。
テンションの高い二人にタジタジになりながら一緒に写真を撮ると満足したのか二人は「Thank you very much!」としきりにお礼を言って行ってしまった。
ホッと一息ついて高揚する頬を押えた。
勢いに押されてされるがままだったけど、英会話はアメリカにいたことのある兄から教わっていてちゃんと会話が通じて良かった。
それにしても流星さんのお母様が大切にされてたお着物が褒められて自分のものでもないのに誇らしく思う。
気付けばもう夕方でそろそろ帰ろうと一路レジデンスに向かうためまたまき乃の前を通りかかると店内にいる大和さんと目が合った。
大和さんは接客中だったようで話しかけられることはなく軽く手を振り合って後にした。

< 16 / 168 >

この作品をシェア

pagetop