極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
「流星さん大好き」
つい心の声が漏れると、薄らと目を開けた流星さんが蕩けてしまいそうな笑みを湛えた。
「かなう…」
見惚れてるとぐいっと頭を引き寄せられ唇が合わさる。
「あ…だめ…」
止めようとしても力強い腕に丸め込まれて艶めかしい唇は容赦なく私の体を疼かせる。
流星さんの手が怪しく私の素肌をなぞると体の力が抜けた。もう何度愛し合っても飽き足りない。
「叶…愛している」
「私もです…流星さん」

……

甘い熱に浮かれ夢中になり過ぎて、ハッと気付いた時には約束の時間が迫っていた。
「もう!流星さんがあんなことするから…時間に遅れちゃう!」
「ふっ、行くのはすぐそこだから問題ない」
時間ぎりぎりだというのに余裕の流星さんはイジワルな顔で私の首筋を撫でた。
そこにははっきりとキスマークが浮かんでいてぞくりとした私は首を竦める。
「もう…これから美容師さんに見られるのに恥ずかしい…」
赤面していると後ろから抱きしめられた。
「何を恥ずかしがることがある?俺たちは夫婦だ、これくらい当然だろう?」
「そ…そうかもしれないですけど…恥ずかしいものは恥ずかしいんです!」
ぷっくり頬を膨らませて拗ねる私を見て流星さんは笑ってばかり。
流星さんは甘いだけでなく私をからかっては楽しんで前よりもイジワルになった。
それでも流星さんの笑顔を見ると怒りも消えて許してしまう。これが惚れた弱みというものだろう。

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