極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
流星さんの寝室に入り背広とネクタイを仕舞いリビングに戻ると、流星さんもパジャマ姿でお風呂上がりの濡れた髪をタオルで拭きながら戻ってきた。
「あ、流星さん遅い時間ですけどお酒召し上がりますか?今日は日本酒を用意したんです。あづま堂の新作の生菓子もありますよ」
怒られついでだと、いそいそと用意していたお酒セットを取りにキッチンに行こうとすると流星さんに腕を捕まれ止められた。
見上げれば濡れて乱れた前髪から覗く碧眼に見つめられて息を呑む。
「いい、自分でやる。お前は早く休め」
「は…い」
その目力にまるで魔法にでも掛かったように返事をすると掴まれた腕が離されはっとする。
「あ…あの。おやすみなさい」
「おやすみ」
ペコリと頭を下げれば素っ気ない返事。
これ以上は本気で怒られると思って私はリビングに繋がる自分にあてがわれた部屋に逃げ込んだ。

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