極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
ベッドに潜り込んだけど、あの星のようにきらめく双眼に見つめられたらドキドキして眠れそうにない。目を瞑るとあの碧眼がキラキラきらめく。
ふと、隣のリビングから音楽が流れてきた。
リビングには立派なオーディオセットがあり流星さんは夜お酒を飲む時音楽を流す。それは時に洋楽だったりジャズだったり、今日は穏やかなクラシックで美しい旋律が奏でられた。
流星さんは音楽を聞きながらお酒を飲み、一人静かな時間を好む。
そこに私が入り込む余地など無く寂しいとちょっと思ってしまう。
家政婦でまだ未成年の私が出来るわけ無いとわかっているけど、それもでもう少しで誕生日が来たら私も二十歳になりお酒が飲めるようになる。一度くらい流星さんと一緒に音楽を聞きながらお酒を酌み交わしてみたい。
しっとりとした音楽の中、ソファーに隣り合ってあの綺麗な瞳を見つめながらお酒を飲んだらどんなに幸せだろう。
ついそんな想像をしてにんまりしてしまう。
いつの間にか優しい音楽は眠気を誘い、幸せな夢はぷっつりと途切れ、続きを見せることなく思考は閉じていった。
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