極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

流星side

父が珍しく早く帰ったと聞いて嫌な予感はしたんだ……。
ガチャっと玄関を開けたときから、嫌な空気を感じ取った。いつもなら出迎えに駆けて来る叶も来ない。
リビングから聞こえる騒がしさに額を押さえながらリビングに入った。
「あ、おかえりなさいませ、流星さん」
既に怒りモードの俺を察してか叶は困った顔で笑いかける。
「おかえりなさいませ流星さま」
「おかえりーリュウ兄〜お邪魔してるよ〜」
実家の執事の穂積と妻の紀子が折り目正しく礼をする。
その横のダイニングで首だけ向けた弟の風雅がひらひらと手を振っていた。
その横では和泉が苦笑いをこぼし、向かいの席に悠然と座り叶にお酌をさせている父。
その場にいる全員の顔を見回し俺は盛大にため息を吐いた。
「おう、流星遅かったな。今日から暫く世話になるぞ」
「俺は断った筈ですが?」
「いいじゃんリュウ兄、部屋はいっぱい余ってるんだしさ。せいぜい1ヶ月程度だから」
「やかましいお前らと住むのはゴメンだ」
憤然と怒りを現す俺を無視する風雅と父の寿光(としみつ)
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