極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

叶side

あれからまた数日が過ぎた。
あの日以来、流星さんと旦那さま達の微妙な空気に戸惑っている私は、努めて笑顔を振りまきそれとなく3人の仲を取持とうとしたけどだめだった。ますます流星さんは顔を合わせないよう書斎に引きこもり旦那さまたちは気にするなとリビングで毎晩晩酌をしている。これじゃどちらが家主かわからない。
そんな中、私にとって衝撃的な事が起こった。

今日は着付け教室があって私は若草色の訪問着を着ていた。大和さんには帰り際、今流星さんの家族が泊まってるんだって？と聞かれつい困った顔で返事をしてしまった。
その顔は困ってるようだねと大和さんも流星さんのおうちのことはわかってるよう。
まあ、あそこは昔からそうだからと言う大和さん。
仲が悪い訳じゃないのになぜだろう。大切な家族がいるというのに仲良くできないなんて悲しいと思う。