極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

「家の手伝いをする者がいるのはいいが新婚の二人に水を差すようなことがあってはいけない。叶は本家で引き取ろうと思うがどうだ？」
お茶をお出しした時、突然旦那様が私に話を振り、お盆を抱きしめ立ち尽くした。
「やめてください、叶は俺が個人的に雇っている家政婦ですよ？勝手なことをしないで頂きたい」
「あら、流星さんが個人で雇ってるんですか？それは何故？」
首を傾げる新山さんの目が一瞬鋭く光った。私は何も言えずその視線に耐えるしかない。
「あなたに話す義理はない。叶の処遇は俺が決める」
「まあ…。でも、私と結婚したら若い家政婦さんが一緒に住むのは気になりますわ。愛しの旦那様を取られるなんて惨めな奥様にはなりたくないもの」
鋭い視線は蔑みの視線へと変わり私をじっとりと絡め取る。
血の気が引いて行くのが分かってお盆を握りしめた手がフルフルと震え出した。