極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい

『あの、梶原さん、流星さんは…』
『ああ、今日もちゃんと出勤してますよ？そんなに心配しなくても流星さんは大丈夫ですよ』
ただの家政婦が会社を訪れるわけにもいかず流星さんが心配で何度も梶原さんに電話した。だって流星さん全然電話に出てくれないし、旦那様は毎日会社で流星さんと会ってるのに気にするなと言って何も教えてくれなかった。
毎日流星さんがどうしてるのか心配で聞かずにはいられない。
『すいません…何度も電話してご迷惑ですよね…』
『いや、僕は全然。叶さんの気持ちも分かりますから。ただ流星さんは誰かさんにフラれて意地を張ってるだけですよ』
「フラれた？りゅ…流星さんは好きな人がいたんですか？」
衝撃の事実に私は愕然となった。
流星さんは素敵な人だ。付き合っている人の一人や二人いるに決まってるのに今まで考えたことが無かった。だからあんなに新山さんとの結婚を拒んでいたのか…。
『あ、いや、好きな人と言うか…。あ、叶さん変な誤解しないでね？流星さんは…』
何か必死に梶原さんが言っていたけど私の耳にはその言葉は届かなかった。